置いてある。新しくした様だ。
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とりあえずは、一段落。
ざっと見渡しただけで、知り合いにも怪我人が多い。
自分もかなり食らった筈だが、当たり所が良かったのか、一晩も寝れば治りそうだ。
そう、だな、寝れば
――眠い。
(最後の字を書く前に寝こけたようだ)
ざっと見渡しただけで、知り合いにも怪我人が多い。
自分もかなり食らった筈だが、当たり所が良かったのか、一晩も寝れば治りそうだ。
そう、だな、寝れば
――眠い。
(最後の字を書く前に寝こけたようだ)
戦の混乱の中、倒れ付した者達に紛れて這い摺り、帯刀は天守閣への隠し通路に倒れこんだ。
ぬるついて滑る足元を踏みしめ、壁に縋り付いて立つ。路を辿る足取りに合わせ、爪を立てた白壁に、肩が、掌が赤黒い軌跡を残して擦れた。
辿り着いた先の厚く立ち塞がる戸に体重を預け、持っていた短刀で己の肩を突き刺し、天守閣への扉に崩れ落ちようとする体を縫い止める。
足元に落ちた影は妙に生暖かく滑り、徐々に広がっていき、錆びた匂いがした。荒い息を吐いて、既に腱が切れて引けない弓を捨て、薙刀を抱いた。
学園の者達が来るまで、自分の意識は持つだろうか、いや、永遠に来なければいい、いや、俺が俺として在る間に早く来るといい、いや、一秒でも永らえることが出来ればどうでもいい。帯刀はつらつらと思考する。
自分は最期まで女王の敵に立ち塞がったと、思いたかったのか、
いや、そうではない、
「瑞貴」
聞こえる筈も無い壁を隔てて、鉄の味のする息と相手の名を唇に乗せ、少し笑う。
最期まで、最期くらいは、お前の側に立っていたと、
思い知らせて、逝きたかったのだ。
そんな、夢を見た。
(PL:ぶっちゃけこれぐらいいたいたしくやってくれると思ってたのだが!)
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